貴方は「元禄派」?「化政派」?


新型コロナウイルスの感染で今や文化活動が皆無になっています。
そこで江戸時代の文化活動について考えます。
シリーズ「江戸文化考」です。
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江戸解説本では文化について「元禄の衣、化政の食」とあります。
一回目は江戸時代らしいと思う文化について、貴方は「元禄派」?「化政派」?
では、両時代の実態について比較検討?・・・というほどではありませんが、暇にまかせ江戸解説本から調べてみました。
<両時代の象徴的な出来事> 
▼「元禄」=元禄元年~16年。1688年~1702年の14年間。
5代将軍の綱吉の時世。主な出来事は、赤穂浪士の討ち入り。
▼「化政」=文化元~文政13年。1804~30年の26年間。
11代将軍の家斉の時世。主な出来事は、伊能忠敬の測量の「大日本沿海輿地全図」完成。

<衣装は・・・?>
▼「元禄の衣」では、絹織物の元禄小袖や寛文小袖が大流行。
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華美な西陣織も流行りました。また友禅も誕生。華麗で装飾的な衣装が豊かな商人などの町民層に受けていたようです。
▼これに対して、「化政の衣」は木綿と言ってもよいでしょう。
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江戸時代の衣装は麻に変わって丈夫で着心地が良い事から木綿が普及していきました。神田川沿いの柳原土手の床店の古着屋は江戸庶民に大受けでした。

この衣の流行を創ったファションリーダーは誰か?
文化人や歌舞伎役者と遊女でした。

▼「元禄文化人とは?」
元禄期の代表的文化人は、上方出身の井原西鶴、近松門左衛門、松尾芭蕉の 
3人。尾形光琳などの琳派という絵師集団も上方。
近松門左衛門の「曾根崎心中」「心中天の網島」など多数。歌舞伎や人形浄瑠璃を確立しました。
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井原西鶴「好色一代男」「好色五人女」「世間胸算用」など浮世草子など
各分野で活躍。
松尾芭蕉は「奥の細道」で知れていますが、伊賀上野の出身。
故に隠密?とも言われました。
やはり元禄の文化は、商業都市の大阪と文化都市の京都を中心に発達し江戸に上がってきたものと言えます。

▼「化政の文化人」は、江戸っ子の山東京伝は江戸の遊里を描いた洒落本を創りました。曲亭馬琴は“南総里見八犬伝”など。
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洒落や風刺に満ちた滑稽な黄表紙も大流行。名前から面白い太田南畝、柳亭種彦、恋川春町のなど。柳亭種彦の“偽紫田舎源氏”は、時の将軍・家斉は正室と側室合わせて40人以上(非公式な記録)。子ども55名。当時の大奥を皮肉っているのが分かります。・・・しかし寛政改革で弾圧を受ける事になります。

<出版の世界は>
こうした文化人を支えたのは、言うまでもなく印刷技術の進展と出版業も拡大しました。
日本で活字印刷は16世紀中期に、キリスト教と共に伝来。豊臣秀吉の朝鮮出兵では銅板活字を持ち帰り、徳川家康が日本最初に銅活字本を作らせたそうです。こうした印刷技術と日本古来の版木技術が結びついて普及し、上方では浮世草子と呼ばれる小説や絵入り狂言本が流行。江戸中期まで上方の出店が数多くありました。
寛延期(1748~51)になると貸本屋が広く定着。庶民の黄表紙、教育本なども出版されました。また「解体新書」など学術や専門書も須原屋市兵衛によって出版されました。
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<江戸期の最高のプロデューサー・蔦屋重三郎>
そして“蔦重”こと、蔦屋重三郎も吉原の遊女一覧ともいう「吉原細見」を出版し大成功。版元の地位を固め、江戸の商人、庶民や武士まで幅広く読者を広げました。さらに浮世絵や、洒落本、狂歌集まで次々に出版。それを支えたのは蔦重の幅広い人脈。山東京伝、曲亭馬琴、恋川春町、太田南畝などなど。自らも狂歌をたしなみ狂歌名は「蔦唐丸(つたのからまる)」しかし寛政の改革で財産の多くを没収されました。
その後も版元として出版を続けましたが、失意の中49才で亡くなりました。
その蔦重がプロデュースし、後の世に高く評価されたのが喜多川歌麿、東州斎写楽、十返舎一九です。
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・・・江戸の文化考。一回目はここまで。
次回は、遊女と歌舞伎の世界を考えます。
記2020.4.15

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